たった2つの勉強法をやるだけ1年という超高速で英語はマスターできるのか?
- 2019.05.04
- 書評
最近40過ぎにもなって英語の学習熱が出てきているんですが、英語の学習のための本を読み漁っています。
ですが、この歳になると学生の頃のように英語の教育に時間を割く事が難しいんですよね。
そんな時に見つけたのがこちらの本です。
超高速!
という事でこれはすぐに効果が出る本かもしれない!と手に取りました。
ちなみに2019年4月20日に出たばかりの本です。
まだAmazonのレビューもそこまで多くない状態なので、参考になれば幸いです。
この本で言いたいこと
まとめると以下になります。
● 1年で1000時間の勉強をすれば、ビジネスで使用する英語は習得できる
● 習得への近道として「シャドーイング」と「超高速英作文」のみに特化する
● 「VERSANT」という試験を定期的に受けて、現状の英語力を再確認する
この本で謳っているPDCAをこれに当てはめると
・D(実行) ・・・ 「シャドーイング」と「超高速英作文」の実行
・C(評価) ・・・ 「VERSANT」で自分の英語力を評価
・A(改善) ・・・ 評価の結果から苦手な部分を改善していく
ざっくり言うとこうなります。
なおこの本は英語の実際の練習本ではなく、勉強方法や心意気を記載した内容となっています。
短期間で英語をマスターしたい人向け
この本はソフトバンクの孫正義社長の秘書である三木雄信さんが執筆したものです。
これまでいくつか本を出版されているので、ご存知の人もいるかもしれません。
この人PDCAという言葉が好きで、とにかくどれだけ早く物事を処理するかという所にフィーチャーしている事が多いです。
孫さんの秘書となれば多忙で時間も無いでしょうから必然的にそうなってくるのでしょうが。
そのため、本の内容は短期間で英語をマスターさせるためのかなりスパルタな学習方法です。
中学・高校レベルの英語力がある事が前提
中学・高校レベルの英語はある程度出来ている、という前提でこの本は進みます。
この時点で英語に自信の無い人は面食らうでしょう。
といっても本で言っているのは
● 世界で最も権威ある辞書「オックスフォード英語辞典」の18万語超は、わずか3000語の単語で説明されている
という風に難しい英語を使わなくても、多くの人に向けて説明は出来るという事ですね。
既に中学・高校と勉強をしてきた日本人は、読み書きレベルでは英語力は十分にあるという事を言っています。
ビジネスでは「英語力」より「英語運用力」が必要
「英語運用力」という言葉がこの本では多く出てきます。
あまり聞いた事の無い言葉ですよね。
それは「聞く力」と「話す力」、話をとっさに切り返す事が出来る技術の事です。
相手の表情や仕草などを見てどう切り返すか、という事も重要だと書いています。
日本人は外国人に急に英語で話かけられても、それを瞬時に話を切り返すのが苦手。
頭で文法を考えてそれを組み立てて口から発する、という順番になっているのでどこかの手順で躓くと口から出なくなっちゃうんですね。
それに外国人の人に話しかけられちゃうと緊張するから、頭が真っ白になりがちです。
逆に手紙やEメールなどの文章になると意外と日本人は問題無い事が多いです。
それは「英語力」は既に中学・高校で習得できているからという点と、ゆっくり考える時間があるからでしょうね。
今ならGoogle翻訳という力技もありますが(笑)
なので、日本人に足りない「英語運用力」を鍛えましょうという事です。
1年で1000時間の勉強時間を捻出する
社会人が英語を理解できるようになるには、1000時間の勉強時間が必要と書かれています。
1000時間というと「1日約2〜3時間」です。
これを1年で集中的に実行するのが「超高速PDCA英語術」であるというのがこの本の主張です。
別に1年でやらなくても2〜3年かけたらいいじゃん、となる所ですが
理由として以下の事を書いています。
● 短期間で毎日勉強する事による習慣化、辛くても1年限定なら頑張れる
同意する所もありますが、かなり英語学習に対する信念が無いと難しいな、というのが本音ですね。
どれだけ本気度を見せられるか、目的を作れるか、という事なのでしょう。
「シャドーイング」と「超高速英作文」
1000時間の勉強時間の中で「シャドーイング」と「超高速英作文」を徹底的にやりなさいとの事です。
シャドーイング
「シャドーイング」とは
(イヤホンなどで)音声を聞いた後、即座に復唱する実験技術である。
言葉の聞き取りと発音の間の反応時間は254ミリ秒から、150ミリ秒までの短さになる。
これは、発声の音節の長さの遅れといえる。対象者はただ復唱するように指示されても、自動的に文法や意味を処理する。シャドーイングで復唱される言葉の方が、単に音読する場合より、より口調などの模倣が忠実に行われる。
引用:Wikipediaより
との事で、元々は同時翻訳者のための訓練方法だそうです。
英文を言い終わった後に復唱するリピートとは違って、聞いた後にすぐ復唱する必要があります。
この本では発音などは気にせず真似に徹する事が重要と書いています、なりきりですね。
これを好きな映画などをピックアップして同じ作品で何度も行いなさいと書いていますが、
これがとんでもなく難しい!
私が初心者だからという事もありますが、まず英語のスピードについていけません。
それは脳が英語を理解する力が無いからで、それを強制的に理解できるようにするための訓練にもなっているそうです。
確かに脳みそをフル活用している感じがしてものすごく疲れます。
これを続けるためには興味のある題材を見つけないと厳しそう、というのが率直な意見ですね。
超高速英作文
そして「超高速英作文」についてですが
② 脳が日本語から英語への切替を瞬時に出来るように慣れてくる
③ 完成形になると英語の会話で咄嗟に言いたい事が英語で出てくるようになる
という事です、実際はもうちょっと複雑なルールがありますが。
肝となるのは脳を日本語から英語への切り替えに慣れさせる、という所です。
これにはかなりの反復勉強が必要となるので、成果が出るのに最低3ヶ月くらいはかかるため長期戦になります。
以上の2つの勉強に絞って勉強を続ける事で、1年1000時間かければ英語をモノに出来るという内容となっています。
1年でやり遂げるには信念と目標が必要
長くなってしまうのでPDCAの「C」「A」の部分の詳細は実際の本でご覧下さい。
本を読んだ印象としては、英語をマスターするんだという「信念」と英語を学んだ後にそれを実践するための「目標」が無いとこの本の内容をやり遂げるには難しいと感じました。
もうすぐ海外赴任が決まっている、とか海外の人に向けてプレゼンを行う必要がある、すぐに英語をマスターしなければいけない!という切羽詰まった状態の人には非常に向いている内容かと思います。
逆に英語が話せる・聞けるようになればいいなーという軽い想いでこの本を見ると、自分の考えの甘さを痛感してしまうかもしれません。
英語をマスターするための近道は無いという事ですね・・・。
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