【書評】「もしも高校四年生があったら、英語を話せるようになるか」なぜ日本人が英語が話せないのか、答えがこの本にあります
- 2019.04.24
- 書評
日本人って何で先進国なのに英語が全くしゃべれないんでしょうか。
学校教育では中学から(今では小学から)高校まで、人によっては大学でも英語を6年から10年かけてみっちり勉強します
なのに日本人は英語をしゃべるどころか、外国人を見ると一気にビビってそそくさと避けたりします。
他の国を見てみると比較的文化圏の近い隣の韓国や台湾などでは普通に第2外国語として普通に英語を喋れる人が多いです。
この違いは何なのか、比較的勤勉な日本人がここまで英語を喋れないのはどういう理由からなのか。
その答えが書いているのが本日紹介する「もしも高校四年生があったら、英語を話せるようになるか」という本です。
タイトルからしてなかなか興味深いです。
この本には私たちが受けてきた学校の英語教育は英会話にはさっぱり役に立たないということ、英会話スクールで会話が上達という幻想、日本の英語教育がいかに間違ったもので無駄なものなのか、が物語仕立てで書いており読んだ後にはっとさせられます。
「この本に小〜中学生の時に出会いたかった!」と・・・。
またこれから英語教育を受ける子供がいる人にも是非読んでほしい一冊となっています。
もう2年も前の本なのですが、個人的に衝撃を受けた本なので紹介したいと思います。
本のあらすじ
この本は小説仕立てになっています。
ストーリーも勢いがあって引き込まれるものがあり、一気に読みたくなる内容です。
簡単なあらすじです。
大学の時にTOEICで930点を取り英検も準一級を取得する程英語の読み書きの実力は一流だが、全くリスニングできず、話せない。これまでいろんな英会話スクールに通ったが全く上達を感じずにいた。
そして中学の方針で授業が英語のみで行われるという方針になり、全く英語を話せない真穂は焦りを感じ始める。
そんな焦りの中、学校からの帰りの電車の窓からふと「吉原龍子 英会話教室」という看板に目が止まる。雑居ビルの3階にかかった古くて汚い看板だった。
怪しいと思いつつ視線をやると看板の下にあるキャッチフレーズに目が留まる。
「もしも高校四年生があったら、英会話を話せるようになると思いますか?」
真穂はこのキャッチフレーズが妙に心に残り、怪しいと思いつつも雑居ビルの中にある「吉原龍子 英会話教室」の門を叩く。
そこから真穂の英語に対する考え方が180度変わる物語が始まるのだが・・・。
この英会話教室を舞台に物語が進んでいきます。
ここの学院長がメチャクチャぶっとんでいる人物なんですが、読んでいくうちにその物凄いカリスマ性で、多分ほとんどの人が引き込まれるはずです(笑)
そして説得力が凄いんです、何というかグウの音も出ないというか。
本を読んだだけでこの感じはなかなか味わえないと思いますよ。
日本の英語教育は話さない
この本には日本の英語教育のダメさが強烈なセリフと共に書かれています。でも確かにそうだなと思う事ばっかりです。
↓
英語を話さなければならない
↓
日本の英語教育はどうか?
↓
読み書きが中心、英語の授業は聞くだけ
試験でもリスニング試験が多い
↓
話さないから、結果的に話せなくなる
簡単に書くとこういう構図です、よくよく考えたら当たり前の事なんですが何故気づかなかったのか・・・。
日本人は日常の英語がわからない
この本の中にあった英単語の問題です。
1. タバコの吸殻
2. 燃えないゴミ
3. くわ
4. スコップ
5. 体温計
日本人はこのような日常に目にするものの英単語が咄嗟に出てこない、出てくるのは「革命=revolution」や「環境=environment」など日常会話には滅多に出ない、受験で出るような英単語ばかりだと。
だから日常会話が出来ない、話せないと。
上は極端な例かもしれませんが、確かに今までの学校の英語教育で日常的な英単語って深く突っ込んでは教えてくれなかったな、と思います。
最近では小学校から英語教育が始まりましたが、この本の影響を少しでも受けてくれていると良いのですが・・・。
英語に対する常識を変えてくれる本
私の説明が稚拙で申し訳ないですが、これ以外にもこの本には英語に対する考え方をガラっと変えてくれる内容が盛りだくさんです。
とても情熱的な本の内容で、日本の英語教育に対して本気で警鐘を鳴らしているんだな、と感じます。
この本を読んだ時、グーでパンチをされたような強烈な衝撃を受けましたね。
「うわ、俺は今まで無駄な時間を過ごしてきたんだ」という後悔とともに。
英語に興味が無い人でも引き込まれる内容になっているので、興味がある方は一度手に取ってみてはいかがでしょうか。
どちらかというと私は学生や受験生というより、既に英語教育とは既に縁遠くなった人に読んでもらいたいですね。
読み終わった時に本当に何というか、何故だかノスタルジックな気分になれますよ
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