ここがダメだよサイボウズkintone!ノーツからの移行で気をつけたいポイントとは?
- 2019.03.11
- kintone
ウチの会社でもクラウド化の流れがようやく来て、グループウェアをサイボウズにする事になりました。
元々はノーツを使用していたのですが、ノーツはライセンスがクソ高いし、ロードマップが先行き不安という事でようやく会社が重い腰を上げてくれました。
私自身社内SEとしてノーツを10年以上管理してきたので、やや名残惜しい所はあるのですが。
で、ノーツのデータベースはサイボウズのWebデータベースである「kintone」に移行する事になりました。
元々セミナーなどではよく見ていた製品だったので、結構色々出来そうだな、と期待していました。
が!思っていた以上に制約があって、まあまあ移行に苦しんでいます。
その苦しんでいる所をちょこちょこ書いてみます。
ノーツからkintoneへの移行を考えている人に、この記事が役に立つ事を祈って・・・。
ノーツからの移行ならライトコースは選ぶ価値なし
kintoneには契約形態として「スタンダードコース」と「ライトコース」があります。
「スタンダードコース」は1ユーザー月額1500円と、クラウドサービスでは決して安いとは言えない金額です。
なら「ライトコース」で何とか出来ないか?と思いがちですが、ノーツからの移行なら「スタンダードコース」一択です。
何故か?
上の比較表にある「外部サービスとの連携、プラグイン、及び拡張機能」がポイントです。
ノーツを使用している会社はほとんどの場合、データベースに独自のカスタマイズをしていると思います。
ノーツはかなり自由度の高いカスタマイズが可能ですが、それをkintoneで再現しよう、となった時に「ライトコース」でそれを実現するのは不可能に近いです。
kintoneはJavascriptを使用してデータベースをカスタマイズ出来るのが特徴ですが、「ライトコース」ではこの機能は使用できません。
kintoneがWebクラウドサービスなのに自由度の高さを実現できているのは、このJavascriptのおかげといってもいいのでノーツでバリバリカスタマイズしてきた人にとっては「スタンダードコース」を選ばざるを得ないでしょう。
複数フィールドのチェックが出来ない
データベースでは不正なデータが入らないように入力チェックは必須となります。
その入力チェックですが、kintoneでは複数フィールドのチェックが出来ません。
複数フィールドのチェックというのは、フィールドAとフィールドBの値が「☓」だった場合エラーを出す、というような二つのフィールドデータを組み合わせたチェックです。
A 複数のフィールドを組み合わせて重複チェックすることはできません。
https://faq.cybozu.info/alphascope/cybozu/web/kintone/Detail.aspx?id=2280
引用:kintone よくある質問(FAQ)より
公式のFAQで断言されてしまいました・・・。
なお、空白チェックについては複数フィールドでもチェックしてくれます。
それでも2つのフィールドの値の比較というのは、結構エラーチェックでは定番なので困りますよね。
これを実現するにはJavascriptを使用するしか無いのですが、そうなると「スタンダードコース」が必須になってきます。
フォームのデザインが細かく調整できない
kintoneの入力フォームは、Webパーツを組み合わせるだけで完成するという非常に直感的な作りになっているのですが、その分汎用的な作りになっています。
例えばフィールドの高さのサイズを調整したい、とか表題の文字フォントを変えたい、とかフィールドの行間サイズを変えたいなどといった細かい調整が出来ません。
これがノーツからの移行だと意外と困る部分になるんですよね。
ノーツは画面レイアウトはかなり自由に変更できました、そこからkintoneに移るとノーツの自由度の高さを身に沁みて感じます。
kintoneのデフォルト表示のフォームは見やすさを重視しているそうなのですが、フィールド間の間隔を取りすぎて一画面で見える情報量が少ないんですよね。
一気にたくさんのデータを見たい、マウスでスクロールさせながらデータを見るのは億劫!という人がいると途端に困る事になります。
画面のカスタマイズはCSSを使用する事で可能ですが、慣れていないとなかなか思い通りのデザインにならないんですよね。
ネイティブアプリに慣れているとWebアプリ特有の制約に翻弄されます。
Javascriptのデバッグが難解
これはkintone導入を機にJavascriptのカスタマイズを頑張ってみようと思っている人に対しての内容です。
私もその一人でしたが、Javascriptの情報自体は昔からあるスクリプトだけにWeb上の情報は多いです。
ただ、いざプログラミングしてもデバッグするのが難しい・・・。
ブラウザの開発者(ディベロッパー)ツールを使ってデバッグするのですが、勝手がわからないとかなり面倒くさいです。
ブレークポイント等を上手く使えないと、どこでエラーを起こっているのか特定するのも大変です。
このデバッグの難解さを体験するとVisualStudioは優秀だったんだなぁと実感します。
まあ外部ツール等を駆使することによって解決できる所もありますが。
カスタマイズできれば自由度は高い
実はまだまだ細かい所で不満はあるのですが、これらの不満もJavascriptでカスタマイズさえ出来れば解決できる事がほとんどです。
なので、Javascriptさえ書ければ相当自由度の高いデータベースを作れます。
これはクラウドのWebサービスでは結構画期的じゃないかな、と感じます。
画面の構成自体も丸ごと変えようと思えば可能です、通常だと無いコマンドボタンを出したり検索バーを追加したりなど裏技チックなカスタマイズが可能なのはプログラマーには有り難いかも?
あとプラグインという機能も強力です、Web上で公開されているプラグインを組み込むだけで入力チェック機能を強化したりタブ入力機能を追加できたり、さながらRPGでいえばまっさらのアプリを装備を強化する、みたいな事が可能です。
有料のプラグインを揃えればかなりの機能が追加できるので、金にものを言わせる手法もありかも?
という訳で、ノーツなどのグループウェアからkintoneへ移行を検討している人は、これらの事を考慮にしつつ検討してはいかがでしょうか?
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